【フィルムのグラビア印刷から製袋加工まで】高山パッケージ企画の専門技術が選ばれるワケ

2021/06/15
食品包装資材
#パッケージング・システム事業部#専門知識#キラックスグループ

キラックスグループの一つに、岐阜県高山市に本社を置く株式会社高山パッケージ企画があります。

フィルムのグラビア印刷を軸に、食品用フィルムやドライラミネート袋の製造、工業用途でのラミネートフィルムの加工を行っています。

この記事では、グラビア印刷のメリットや高山パッケージ企画の専門技術ついてご紹介しています。

1. フィルムのグラビア印刷ってどんなもの?

1-1. 意外と知らない印刷方式と種類

紙やフィルムに印刷する方法は大きく分けて2つあります。
版を使用する「有版式」と、一般的にプリントと呼ばれる版を使用しない「無版式」です。

前者は主に業務用印刷に使用される方式で、後者はご家庭や職場でカラー印刷するインクジェットプリンターやレーザープリンターが挙げられます。

ここでは業務用印刷に使用される有版式の種類をご紹介します。

  • フレキソ(活版)印刷:凸版印刷のことで、版の凸部分にインキをつけ、直接転写する方法。版画やハンコの原理。古くから使用される方式でコストパフォーマンスに優れている。
    ⇒名刺、新聞雑誌、段ボール、レジ袋などに利用

  • グラビア印刷:凹版印刷のことで、版の凹部分にインキを流し込み直接印刷。凹部分の深さでインキの量を調整できるため、濃淡の表現が得意。
    ⇒フィルム、包装紙、写真集、紙幣、証券などに利用

  • オフセット印刷:平版印刷のことで、凹凸がほとんどない版に、水と油が反発する性質を使用して版面に水とインキを交互に与えて印刷。現在主流の印刷方式。
    ⇒パンフレット、ポスター、カレンダー、書籍などに利用

  • スクリーン印刷:孔版印刷のことで、版にインキが通る孔(あな)を開け、インキを押し出すことで印刷。印刷の対象物が広く少量の印刷に最適。
    ⇒Tシャツ、看板、ステッカー、計器版、プリント回路などに利用

印刷する素材や数量、使用目的に合わせて、最適な印刷方法が選択されています。

1-2. グラビア印刷をするメリット

先ほどご紹介した印刷方法の中で、写真の印刷が得意と言われる印刷方法がグラビア印刷です。
前述したように、グラビア印刷は凹版を使用します。版を製作する際に、凹部分の深さや形状を調整することができ、深さを持たせればインキが多く入り、浅くすればインキは少なくなります。

このインキの量によって、細かい色の濃淡を表現することができるのです。色の再現性が高く、高度な印刷ができる―これがグラビア印刷最大の特徴と言えるでしょう。

※グラビア印刷に使用される版

また、印刷速度が速く、安定した大量印刷が可能な点もグラビア印刷のメリットの一つです。
さらに、鉄で作られた版は耐久性があり印刷のリピートに適しています。

再現性が高いグラビア印刷は、さまざまな紙やフィルムに印刷できるので、印刷対象物が幅広いところもグラビア印刷の魅力となっています。

2. 高山パッケージ企画が選ばれるワケ

キラックスのグループ企業である株式会社高山パッケージ企画の最大の魅力は、フィルムの印刷からラミネート、製袋加工まで一貫した製造ができる点です。ここでは、その専門技術をご紹介します。

2-1. 【技術その1】濃淡の再現が得意なグラビア印刷技術

高山パッケージ企画が有する印刷機は、再現性の高いグラビア印刷機です。

最大8色印刷に対応しており、求める色の濃淡をより細かく再現することができます。前章でご紹介したグラビア印刷のメリットを最大限に生かし、食品袋や産業用フィルムなど幅広い分野における製品の印刷に貢献しています。

対応原紙サイズは300~1,220㎜であり、製品サイズに合わせて機械を使い分けています。

2-2. 【技術その2】強度の高いドライラミネート技術

複数の素材を貼り合わせることで新たな価値を生み出すラミネート技術。

高山パッケージ企画のラミネート技術はドライラミネートと呼ばれるものです。ドライラミネートは、接着剤を一方の素材に塗布し乾燥させ、もう一方の素材と熱圧着させるラミネート方式です。このラミネート方式では接着剤を使用するため、強度の高い貼り合わせを行うことができます。

使用する接着剤は2種類あり、ボイル対応フィルムにはポリエーテル、レトルト対応フィルムにはポリエステルと持たせたい機能によって使い分けられています。

ドライラミネート機の対応製品サイズは原紙巾300~1,200㎜であり、グラビア印刷機で印刷できるフィルムは全てドライラミネート加工を行うことができます。

◎ドライラミネートと押し出しラミネートの違いはこちらの記事で紹介しています。
https://www.kiracs.co.jp/blog/2309/

2-3. 【技術その3】フィルムを袋に加工する製袋技術

高山パッケージ企画では、グラビア印刷したフィルムやドライラミネートしたフィルムを袋状に加工する設備も有しています。

フィルムの三カ所を熱シールで圧着する三方シール機を使用し、製袋加工を行っています。
製造可能な袋サイズは巾100~590㎜、長さ100~500㎜で、ノッチと呼ばれる切り口や穴あけ加工も行うことができます。また、袋の角部分を丸くするコーナーカット加工にも対応しており、ご希望の形状に合わせた最終加工が可能です。

2-4. 高山パッケージ企画のさらなる魅力

さらに、高山パッケージ企画の魅力の一つに、フィルム知識が豊富な専門営業がいます。
製品単体を見るのではなく、フィルムで何を包むか、袋はどんな環境で使用するのかなど、それを取り巻く環境をヒアリングした上で、最適なフィルム構成をご提案しています。

フィルムの厚さや種類はもちろんのこと、同じ種類のフィルムでもメーカーごとの特性を生かしたご提案をさせていただきます。同じ構成のラミネートフィルムでも、一部のフィルムを異なるメーカーに変えるだけでお客様の悩みを解決できる事例もあるのです。

高山パッケージ企画が選ばれる理由は、加工技術の優位性だけでなく、専門営業のお客様に寄り添う姿勢があるからと言っても過言ではないでしょう。

3. まとめ

グラビア印刷のメリットや、高山パッケージ企画の技術についてお分かりいただけたでしょうか。高山パッケージ企画では、材質選定から印刷、ラミネート、製袋加工までトータルでサポートすることができます。

「ラミネートフィルムのグラビア印刷を検討している」、「現状のラミネートフィルム構成が合っているか不安」など、フィルムに関するご相談はお気軽にお問い合わせください。

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