今さら聞けない!押し出しラミネートとドライラミネートの違いを大公開

異なる素材を貼り合わせるラミネート加工。
包装資材、建築分野、自動車分野、医療分野などあらゆる製品を作る工程で必要とされる技術ですが、押し出しラミネートとドライラミネートにはどんな違いがあるのか、疑問に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、三重県に押し出しラミネート工場を持つ株式会社キラックスが、押し出しラミネートとドライラミネートの違いを解説しています。

この記事をご一読いただければ、押し出しラミネートとドライラミネートの違いがお分かりいただけるでしょう。


◆目次
1. 押し出しラミネートとドライラミネートの違い
 1-1. 今さら聞けない!ラミネートの種類って?
 1-2. 【違いその1】何を使ってラミネートするのか
 1-3. 【違いその2】どうやってラミネートするのか
 1-4. 押し出しラミネートとドライラミネートを比較
2. キラックスの押し出しラミネート工場を大公開
 2-1. キラックスの押し出しラミネート工場はどこにある?
 2-2. 押し出しラミネート工場の設備を公開
 2-3. 品質管理のプロがラミネート製品を厳しくチェック
3. まとめ


1. 押し出しラミネートとドライラミネートの違い

1-1. 今さら聞けない!ラミネートの種類って?

ラミネートとは、複数の素材を貼り合わせることを表します。紙やフィルム、アルミなど単一の素材では得られない性能を向上させる手段としてラミネート加工が使われます。他の素材と組み合わさることで本来の欠点をカバーしながら、組み合わせた素材の特性を活かし、新たな価値を生み出すことができる技術なのです。

ラミネートには、下記のようにいくつかの加工方法があります。 

熱ラミネート:接着材を使用せず、素材そのものを加熱し溶かして貼り合わせる
押し出しラミネート:
高温で溶かした樹脂を素材の間に流し込み貼り合わせる
ドライラミネート:
接着剤を素材に塗布し乾燥させ、熱と圧力で貼り合わせる
ウェットラミネート:
接着剤を素材に塗布し貼り合わせ、乾燥させる

貼り合わせたい素材や、ラミネートしたもので何を作るかによって、最適な加工方法が変わります。

1-2. 【違いその1】何を使ってラミネートするのか

押し出しラミネートとドライラミネートの決定的な違いの一つが、“何を使って”貼り合わせるか、という点です。

押し出しラミネートは、主にPE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)などの“熱可塑性(ねつかそせい)樹脂“を使用して加工されます。熱可塑性とは、熱を加えると柔らかくなり、冷やすことによって固まる性質を表しています。

PEは耐寒性・防湿性・絶縁性・耐油性に優れており、汎用性の高い樹脂として知られています。PPは引張強度、衝撃強度といった機械的強度に優れており、電子レンジ対応製品を作るのに最適な耐熱性を持ち合わせています。持たせたい機能に合わせて樹脂を選定します。

一方のドライラミネートは、“接着剤”を使用します。ドライラミネートに使用される接着剤は、ポリエステル系やポリエーテル系などがあり、有機溶剤で適当な粘度に希釈して使用します。耐熱性や耐薬品性など持たせたい機能を追加するために必要な接着剤を選定し、ドライラミネート加工を行います。

押し出しラミネートは樹脂、ドライラミネートは接着剤、それぞれ異なるものを使ったラミネート加工方法ですが、樹脂や接着剤によって新たな機能を追加することができるという点で、どちらも優れたラミネート技術であると言えます。

1-3. 【違いその2】どうやってラミネートするのか

押し出しラミネートとドライラミネートの二つ目の違いは、“どうやって”貼り合わせるかです。

押し出しラミネートでは、溶かした樹脂を貼り合わせたい素材の間に挟み込み、冷却して貼り合わせます。樹脂はペレット状のものを300℃以上の高温で加熱し、フィルム状に押し出したもの。溶かされた樹脂は素材同士の間に均一に流し込まれ、すぐさま冷却ロールによって冷やされて固まり、貼り合わせが完成します

一方、ドライラミネートは熱圧着にて貼り合わせます。貼り合わせたい素材の片方に溶剤で希釈した接着剤を塗布した後、乾燥工程で溶剤を蒸発させます。その後、熱を加えて素材同士を貼り合わせます。

押し出しラミネートはフィルム状の樹脂を押し出すことによって、ドライラミネートは接着剤を乾燥させたのちに熱圧着させることによってラミネートされます。この貼り合わせ方法の違いが、双方のラミネート技術の大きな特徴と言えるでしょう。

1-4. 押し出しラミネートとドライラミネートを比較

押し出しラミネートとドライラミネートの違いは、それぞれの良さでもあります

押し出しラミネートは、樹脂を流し込むことでラミネートを行うため、ドライラミネートに比べ高速でラミネートすることができます。そのため、コストメリットに優れた加工方法として選択されています。また、厚みや剛性のある素材も押し出しラミネートなら貼り合わせることができます。

一方、ドライラミネートは接着剤を使用しているので、押し出しラミネートよりも接着強度に優れています。強度の高い貼り合わせができるため、耐熱性が求められるレトルト食品や、耐薬品性が求められる薬品用の包装資材に使用されています。

このように、押し出しラミネート、ドライラミネートどちらも優れたラミネート技術であり、それぞれの違いを生かして、求められる製品特性に合わせたラミネート方法を選択しているのです。

2. キラックスの押し出しラミネート工場を大公開

2-1. キラックスの押し出しラミネート工場はどこにある?

キラックスの押し出しラミネート工場は、三重県いなべ市に拠点を構えています。東海環状自動車道 大安ICを降りてから約5分の場所にあり、名古屋まで約1時間、大阪まで2時間というアクセス良好の立地です。1973年にキラックス初のラミネート工場として稼働を開始し、約50年に渡ってラミネートに特化した専門工場として事業を支えてきました。

自動車の内装材としての不織布ラミネートや、住宅のドアやクローゼットに使用される建材用防湿シート、輸出用の梱包材となるアルミラミネート品などを製造し、東海地区をはじめ、全国各地に押し出しラミネート製品を出荷しています。さらに、ヨーロッパや北米など海外へも製品を出荷しており、高品質で信頼あるラミネート製品を生産しています。

2-2. 押し出しラミネート工場の設備を公開

押し出しラミネート工場には、ラミネート加工機をはじめ、リワインダー機、断裁機、小巻加工機など、ラミネート加工製品を仕上げる際に必要な設備を整えております。

ラミネート加工機で対応可能な原反サイズは、最小巾600㎜、最大巾1750㎜です。さらに断裁機を使用することで、最小100㎜角サイズへの断裁が可能です。

小巻加工機を使用し、軽量で持ち運びが容易な小巻タイプでの納品もでき、ラミネート加工後の加工先での仕様に合わせたサイズでお届けさせていただきます。

リワインダー機と呼ばれる、巻き返しやスリットに対応した設備も4機揃えており、最大1700㎜巾まで両面欠点検知を行うことができます。これによって異物やシワの混入を未然に防ぎ、質の高い押し出しラミネート製品をお届けしています。

◎工場設備の詳細はこちらからご確認いただけます

2-3. 品質管理のプロがラミネート製品を厳しくチェック

キラックスの押し出しラミネート工場には、ラミネート製品の品質管理を行うプロが在籍しています。JIS規格に合わせた品質チェックを行い、ラミネート加工が正確に行われているか厳しい目で確認します。
引張強度、引裂強度、破裂強度、厚みなど、依頼されたラミネート製品に必要な条件がクリアできているかどうか、専用の検査器を使用して一項目ずつ検査を行います。

特に重要な検査となるのが、“透湿度試験”と呼ばれる検査で、ラミネートされた製品がどのくらい湿度を通すかを調べる検査です。ラミネート加工の目的の一つに、水や湿気を通さない防湿性の機能追加が挙げられます。そこで、ラミネート加工された製品が求められる防湿性を備えているかをチェックすることが品質証明として重要となるのです。

自社で品質管理を行い、試験成績書を作成することができるのもキラックスの押し出しラミネート工場の強みと言えます。

3. まとめ

押し出しラミネートとドライラミネートの違いついてお分かりいただけたでしょうか。

キラックスでは、押し出しラミネートに特化した専門工場にて、質の高いラミネート製品をお届けしています。

「厚みのあるこの素材も貼り合わせることができるの?」、「押し出しラミネートのサンプルが見てみてみたい」という方、お気軽にキラックスまでお問い合わせください。

持たせたい機能に合わせて、素材や樹脂のご提案から試作、製造まで責任を持ってサポートさせていただきます。

 ※複合資材事業部まで
 ※事業部説明はこちらからご確認いただけます

また、ドライラミネートにご興味のある方、キラックスのグループ企業である高山パッケージ企画にてドライラミネート技術を有しており、ドライラミネート製品も自信を持ってお届けできます。
ドライラミネートを使用したレトルト対応袋やアルミ袋の製造も、お気軽にお問い合わせください。

 ※パッケージング・システム事業部まで
 ※事業部説明はこちらからご確認いただけます

株式会社キラックス
愛知県名古屋市港区土古町4-1
https://www.kiracs.co.jp/


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