5分で分かる!プラスチック製品に欠かせない「ナフサ」とは?

2026/07/13
#パッケージング・システム事業部#専門知識
5分で分かる!プラスチック製品に欠かせない「ナフサ」とは?

中東情勢悪化の影響で、ニュースなどで聞く機会が増えた「ナフサ」という言葉。
その意味を知っていますか?

実は、ナフサは身近なプラスチック製品が出来上がるまでに欠かせない存在として、
私たちの生活にも大きく関わっているのです。

この記事では、ナフサってなに?という疑問を解決するとともに、
中東情勢の悪化が日常生活に与える影響についてお伝えしていきます。

1.  ナフサの正体について解説!

原油価格高騰やナフサの安定供給が難しくなっている今日。
ナフサとは、一体どのようなものなのでしょうか? 順を追って説明していきます!

1-1. ナフサの解説前に…そもそも原油とは?

早速 解説を始める前に、ナフサを説明するために欠かせない「原油」について先に解説します。

油田から採掘されたままの原油は、黒っぽくドロドロした液体でそのままでは使えません。
そこで、原油を加熱し、気体になる温度の違いを利用して用途の異なる石油製品に分けていきます。
この工程を「精製」と言います。
石油製品の代表的なものは下の表の通り。

1-2. ナフサってなに?

ナフサとは、原油を精製する際に取り出される石油の一種のこと。

無色透明の液体で、常温で蒸発しやすい性質を持ち、ガソリンに似た独特なにおいがします。
実は、私たちの身の回りのプラスチック製品のほとんどは、ナフサを原料にして作られているのです。

液体状のナフサはどのようにしてプラスチック製品になるのでしょうか?
下記にまとめてみました。

  1. 液体状のナフサを高温で加熱することで、激しい化学反応が繰り返し起こる
    → 「エチレン」や「プロピレン」などが混ざった気体が出来上がり、それらを蒸留※して基礎原料ごとに取り出す
  2. それぞれ単体同士を繋ぎ合わせて、「ポリエチレン」「ポリプロピレン」という粉末状のプラスチック樹脂にする
  3. これらを「ペレット」と呼ばれる数ミリ程度の粒状に加工
  4. ペレットを熱で溶かした後、冷やし固めて成形

蒸留とは、液体を加熱して蒸気(気体)とし、これを冷却して再び液体にして目的の成分を分離させる操作のこと物質ごとに異なる“沸点の差”を利用して行う。

1-3. ナフサはどこから調達しているの?

では、日本はナフサをどこから調達しているのでしょうか?
日本で使われているナフサの調達ルートは大きく分けて下記の2通り。

輸入した原油を国内で精製して作る「国産ナフサ」
海外の工場で精製されたナフサそのものを輸入する「輸入ナフサ」

国内で精製されるナフサの原料となる原油は、約9割を中東地域から輸入しており、
ナフサを直接輸入する場合でも7割以上を中東地域から調達しています。

日本はナフサ調達において中東地域への依存度が非常に高く、
中東情勢が不安定になると私たちの生活や経済にダイレクトに影響が及んでしまうのです。

2. ナフサ不足がもたらす影響

ナフサが不足すると、主にどのようなところに影響が出てしまうのでしょうか?

2-1. 「食」の安全を守るアイテムへの影響

食品メーカーや食品加工業、スーパーなどの「食」に携わる現場において、
食品の安全を守るために欠かせないアイテムに影響が出ています。その一例がこちら。

各種袋やラップなどのフィルム製品
使い捨て手袋
印刷に使用するインク

実際に弊社からお客様へ販売しているアイテムの中でも、おにぎりを包むフィルムや食品用ラップなどで
ナフサ不足による供給制限の影響を一時的に受けることがありました。
※幸いなことに、現在は供給緩和の見込みが立っています。

2-2. 商品の出荷に必要なアイテムへの影響

ナフサ不足の影響は、商品を出荷する際に必要となる梱包資材にまで広がっています。
その一例を挙げてみました。

・OPPテープ、クラフトテープなどのテープ類
・ストレッチフィルム
・PPバンド

荷物を固定するストレッチフィルムや 段ボールを閉じる際に使うテープの粘着部分に
ナフサを原料とした成分が使用されているため、
梱包資材そのものの供給にも影響が及んでいるのです。
このような状況を受けて、出荷を担う現場ではテープの貼り方を工夫。
強度を保ちながらも、使用量を最小限に抑える取り組みが行われています。

2-3. その他の影響

医療用手袋や点滴用のチューブなど、医療現場で欠かせない消耗品も影響を受けています。
上記以外にも、自動車業界や建築業界などものづくりを支える現場でなくてはならない資材が手に入りにくくなり、
ナフサ不足の問題は日本中で大きな影響を与えています。

3. まとめ

以上、ナフサについての解説と、中東情勢の悪化によって私たちの暮らしが受けている影響についてまとめました。
本記事の内容を振り返ります。

・プラスチック製品のほとんどは、原油から精製された「ナフサ」を原料にしてできている
・日本はナフサ調達において中東依存度が高く、中東情勢が不安定になると日常生活にも影響がある
・ナフサが不足してしまうと、ものづくりで欠かせない資材が手に入りにくくなる

★つまり、ナフサ不足の問題は日本中に大きな影響を与えてしまいます。

株式会社キラックスでは、お客様のもとへ安定して商品をお届けできるように引き続き努めていきます。
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